ドメインの知識を完全網羅 独自ドメインの必要性や決め方
おゆきさん!
新しいサイトのドメインをどうしようか迷ってます。
独自ドメインにした方が良いでしょうか?
「.com」や「.jp」など、どれが良いかも分かりません。
今回は「インターネット上の住所」ドメインについてです。
結論から言うと、長期的にメディアを運営していくのであれば、永続的に使える自分だけのドメイン「独自ドメイン」は必要です。
独自ドメインは取得・維持に多少の費用がかかりますが、費用対効果で見ても独自ドメインを利用しておくべきです。
そんなわけで、ドメインの基本的な知識から、独自ドメインの決め方、費用、取得方法などをみっちり解説します。
ドメインについてはこの記事でひと通り網羅できますので、是非最後まで読んでみてください。
ドメインとは?
ドメインとは、一言で言うと「インターネット上の住所」のことで、「IPアドレス」という情報を覚えやすい文字列に変換したものです。
IPアドレス自体は「123.45.678.9」のようなただの数字の羅列なので、人が利用するには利便性を欠くことから、任意のドメインが設定されます。
「(社名).com」や「(ブランド名).jp」などのドメインをよく見かけますよね。
また、利用しているサーバーが変わればIPアドレスは変わりますが、ドメインは変更後のIPアドレスに再度紐付ければ良いので、変わってしまうことがありません。
ドメインの仕組み
ドメインはIPアドレスに紐付けることで有効化されます。
また、ドメインから紐付けたIPアドレスへと繋ぐシステムを「DNS」と呼びます。
たとえばアドレスバーにドメインを入力すると、DNSサーバーがそのドメインに紐付けられたIPアドレスの情報を呼び出し、ユーザーに表示されるという仕組みです。
つまりDNSがドメインからIPアドレスへと飛ばす転送装置のような役割を果たしています。
ドメインはどの部分?
Webサイトを閲覧するためにはURLが必要ですが、URLにおいてドメインにあたるのは「 https:// 」より後ろの部分です。
たとえばこのブログのURLは
「 https://oyukiblog.com」ですので、ドメインは「oyukiblog.com」の部分ということになります。
また、ドメインはメールアドレスにも使用でき、
「〇〇@oyukiblog.com」といった形で設定が可能です。
メールアドレスの場合のドメインは「@」以降、同じように「oyukiblog.com」の部分です。
ドメインの構造
ドメインは右側から「.」ごとに下層へと階層が変わる構造になっています。
右から数えて最初の「.」までを
「トップレベルドメイン(TLD)」
以降の「.」から「.」までをそれぞれ
「セカンドレベルドメイン(2LD)」
「サードレベルドメイン(3LD)」
「フォースレベルドメイン(4LD)」
と呼びます。
たとえば下記のようなURLがあったとします。
「https://www.oyukiblog.co.jp」
この場合、
- TLD:「jp」
- 2LD:「co」
- 3LD:「oyukiblog」
- 4LD:「www」
という4層構造になり、3LD以降が自由な文字列で定められます。
また、
「https://www.oyukiblog.com」
というURLの場合には
- TLD:「com」
- 2LD:「oyukiblog」
- 3LD:「www」
という3層構造になり、2LD以降が自由な文字列で定められます。
「co」などのセカンドレベルドメインの有無の違いは?
URLの末尾は「com」などのトップレベルドメイン(TLD)だけのものと、「co.jp」などのセカンドレベルドメイン(2LD)がセットになったものがあります。
この「co」などの2LDの有無は使用するTLDに依存します。
TLDには種類があり、
「.com(Company)」「.net(Network)」などの分野別に分かれたものや、
「.jp(Japan)」「.us(United States)」など国別に分かれたものがあります。
このうち、国別のTLDを使用する場合には、ドメインの属性を絞る意味で「co(Commercial)」や「go(Government)」などの2LDを付することができます。
つまり、日本国内で運営しているサイトで「co」などのセカンドレベルドメインを使えるのは、トップレベルドメインが「JP」の場合のみということになります。
トップレベルドメインの種類
先のところでも少し触れましたが、トップレベルドメイン(TLD)には種類があります。
大きくは下記2種類です。
- gTLD(generic TLD):用途・分野で分けたTLD
- ccTLD(country code TLD):国・地域で分けたTLD
gTLD(分野別トップレベルドメイン)
「com」や「net」など用途や分野別に世界中の誰でも自由に登録できるドメインです。
- 「com」Company:商業組織が運営するサイト
- 「net」Network:ネットワーク、インターネット関連用
- 「info」Information:情報発信をするWebサイト
- 「biz」Business:ビジネス・商用目的
- 「org」Organization:非営利団体が運営するサイト
また、gTLDのうち、2012年以降に新たに創られたドメインを「新gTLD」といいます。後発のドメインのため、「com」や「net」などでは取得困難な文字列も登録できる可能性があります。
- 「shop」SHOP:ECや商売関連のサイト向け
- 「tokyo」TOKYO:東京都に関係するサイト向け
- 「blog」Blog:ブログ向け
- 「site」Site:Webサイト向け
- 「cloud」Cloud:IT関連のサイトや気象関連のサイト向け
- 「app」Application:アプリ開発会社のWebサイトなど
ccTLD(国別トップレベルドメイン)
国や地域に割り当てられているドメインで、登録するには特定の地域に居住する個人や団体でなければならない場合もあります。一部のccTLDはgTLD同様に登録要件などはなくどなたでも取得することが可能です。
前述の通り、このccTLDには「.co.jp(企業)」や「.ac.jp(大学等)」のように組織ごとに分けられた「属性型」のセカンドレベルドメイン(2LD)を付することができます。ただし、これらの2LDを含めたドメインを利用するには厳格な要件があり、1組織1種類という制限もあります。
それぞれのドメインと属性は下記です。
- 「co.jp」Commercial:日本の会社・企業
- 「ac.jp」Academic:日本の教育機関
- 「go.jp」Government:日本の政府機関・各省庁
- 「or.jp」Organization:日本の特定の法人組織
これらのドメインは、登録要件の厳しさゆえにユーザーの信頼を得やすいという利点があり、企業や各種団体の公式ホームページの多くで利用されています。
ドメインに使える文字は?
ドメインの文字列は基本的に「アルファベット」「数字」「一部の記号」で構成されています。
重複しないように発行・管理されているので、既存のドメインと全く同じ文字列のドメインは利用できません。
また、現状ではあまり一般的ではないですが、「ひらがな」など各国の言語や文字を使用した「国際化ドメイン名(IDN)」も利用できるようになりました。
独自ドメインとサブドメインの違い
前述の通りドメインは右から「.」ごとの階層構造になってます。
このうち、トップレベルドメイン(TLD)や「co」などの一部のセカンドレベルドメイン(2LD)は一定の機関が管理しています。
このような一定の機関が管理しているドメインの直下のドメインまでを「独自ドメイン」と呼びます。
下記のURLで見てみましょう。
「https://www.oyukiblog.co.jp」
この場合、独自ドメインは「oyukiblog」までです。
さらに、独自ドメインの下層に設置したドメインを「サブドメイン」と呼びます。
上の例で言えば「www」までがサブドメインとなります。
独自ドメインを取得すると、独自ドメイン以下のドメインは自分の管理下におかれます。つまりサブドメインは全て自分の判断で作成・管理ができるということです。
独自ドメインを運用する上で、コンテンツのジャンル別にサブドメインで分けておくこともできますし、用途によって区別することも可能です。
たとえば「oyukiblog」の独自ドメインでは、ブログ副業のノウハウをメインコンテンツとして扱っていますが、この中で完全にライティングだけに特化したコンテンツを作りたいという場合に、「writing」というサブドメインを付して、
「writing.oyukiblog.com」
といった独自ドメインに属する新たなドメインを作成することができます。
独自ドメインが必要な理由
独自ドメインを取得・維持するには多少なりとも費用がかかります。
それでも独自ドメインが必要な理由は、ドメインを自分のものとして永続的に所有・管理するには独自ドメイン以外の選択肢がないからです。
そもそもドメインを使用する場合、
- 独自ドメインを使用
- 独自ドメインのサブドメインを使用
- 誰かの独自ドメインを使用
- 誰かの独自ドメインのサブドメインを使用
この4パターンしかありません。
1棟のマンションで例えると分かりやすいかもしれません。
マンション全体が独自ドメイン、マンション内の部屋それぞれがサブドメインのイメージです。
自分のマンション内の部屋を自分で使おうが、他人に貸そうが、部屋ごとに販売しようが自由ですよね。
同じように、自分の独自ドメインのサブドメインを自分で使おうが、他人に貸そうが、そのサブドメインを販売しようが自由なわけです。
「誰かの独自ドメインを使用する」というのは、他人のマンションを1棟丸々借りている状態、
「誰かの独自ドメインのサブドメインを使用する」というのは、他人のマンション内の1部屋を借りている、もしくは1部屋だけ買い取った状態
というイメージです。
これはつまり、自分の独自ドメインを使用しない限り、常に自分より上位の管理者がいるということを意味します。
マンションの場合には「借地借家法」という借り手の権利が守られる法律があるんですが、ドメインにはそんな法律はありません笑。
「もうあなたには貸しません」とか「もう使えなくなりました」なんてことに陥るリスクがあるわけです。
よって、自分のメディアを長期的に発展・運用するとなると、インターネット上での自サイトの信用度を担保する意味で自分の独自ドメインが必要となります。
独自ドメインのメリット
独自ドメインが必要な理由以外にも、取得するメリットがいくつかあるので、それらも紹介しておきます。
独自ドメインのデメリット
独自ドメインのデメリットは「費用がかかる」という1点につきます。
独自ドメインにかかる詳しい費用については後述します。
独自ドメインの費用
独自ドメインにかかる費用は以下の3つがあります。
- 取得費用
- 更新費用
- 移管費用
それぞれの費用は使用するトップレベルドメイン(TLD)によって上下します。
基本的には分野別トップレベルドメイン(gTLD)の方が安く、国別トップレベルドメイン(ccTLD)の方が高くなります。
取得費用
ドメインを取得する際に1度だけかかる費用です。
費用目安
gTLD:1,000~2,000円前後
ccTLD:5,000~10,000円前後
更新費用
1年ごとにドメインの更新費用がかかります。
費用目安
gTLD:1,000~5,000円前後
ccTLD:3,000~5,000円前後
移管費用
ドメイン管理会社を別会社に変える場合にはドメインの移管費用がかかります。
費用が安いドメイン管理会社に移したり、サーバー会社と統一する場合に、ドメイン管理会社を変える機会があります。
費用目安
gTLD:1,000~3,000円前後
ccTLD:2,000~6,000円前後
独自ドメインの費用の相場は以上です。
また、人気のあるドメインや、過去に実績のあるWebサイトが使っていた中古ドメインなどは、とても高い値段がつくこともあります。
ちなみに、大手レンタルサーバー会社各社、サーバー契約時に好きな独自ドメインを無料で取得・更新できるサービスを提供しています。
そもそもサーバーがあってのドメインなので、これからメディアを運営する大多数の人の最適解となっています。
独自ドメイン取得を検討しているならレンタルサーバー会社との統一が断然おすすめです。
LOLIPOPの「ドメインずっと無料」
ドメインの決め方
ドメインの文字列を決める際は、慎重に考える必要があります。
その理由は「変更できない」という1点に集約されます。
実際、ドメインの文字列やトップレベルドメイン(TLD)の種類が、SEOやユーザビリティに与える影響はごく軽微です。
ユーザーにとって分かりやすく覚えやすいものであるに越したことはありませんが、目的のWebサイトを開く際にアドレスバーに一文字ずつ入力する人はほとんどいないと思います。
Googleもドメインについて下記のように公表しています。
Google が重要でないと考えること
ドメイン名や URL パスの中のキーワード
サイト名を選ぶ際には、ビジネスに最もよく合った名前を選んでください。ユーザーはこの名前を使ってあなたのサイトを見つけるので、一般的なマーケティング プラクティスに沿って決めることをおすすめします。ランキングという観点で見ると、ドメイン名(または URL パス)中のキーワードだけでは、パンくずリストに表示される以上の効果はほとんどありません。
ドメイン名の話題が続きますが、TLD(「.com」や「.guru」のようなドメイン名の最後)に意味があるのは、特定の国のユーザーをターゲットにしている場合だけですが、その場合でも通常このシグナルの影響は弱いものです。たとえば、スイスから検索している人にオランダのチーズを売ろうとしている場合は、「.ch」というドメイン名を利用することにも(ビジネスと SEO の観点で)多少の意味があります。それ以外の場合、どの TLD が使用されているか(「.com」か「.org」か「.asia」か)が Google 検索で考慮されることはありません。
引用:Google 公式 SEO スターター ガイド | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
つまり、ドメインの文字列は一般的に分かりやすいものが望ましいですが、SEOには影響がほとんどないということです。
それでもドメインは慎重に決めないといけません。
もしドメインを変更する必要が出た場合に、今使っているものを廃止して、新しいものを取得するしかないからです。
その行為自体はとても簡単なことですが、そこには様々なデメリットとリスクが伴います。
- URLやメールアドレスが変わる
- 廃止したドメインが悪用される可能性
- 積み上げたドメインの評価が0に戻る
など
そのため、ドメインの文字列を決める際の最重要ポイントは「変更の可能性が低いもの」であることです。
言い換えれば、「変わる可能性があるものを極力使わない」ということです。
たとえば、このブログは当初「おゆきのBlolab(ブロラボ)」という名前で始めました。
しかし、後々調べると「ブロラボ」というサイトがすでにあったので「おゆきのBLab(ブラボ)」に変更しました。
もし僕が独自ドメインに「blolab」という文字列を入れていた場合、サイト名は「blab」なのにドメインに入っているのは「blolab」の文字列という状況になっていました。
SEOやユーザビリティに影響がないとしても、なんか嫌ですよね笑。
結論、ドメインを決める際には、そのドメインを運用する上での、最も基礎となる揺るぎない部分を使いましょう。
独自ドメインを取得する方法
最後に、独自ドメインを取得する方法をご紹介します。
独自ドメインを取得する方法は下記2パターンです。
- ドメイン専門会社で取得する
- レンタルサーバー会社で取得する
それぞれ見ていきましょう。
ドメイン専門会社で取得する
ドメイン専門会社で取得するというのは、独自ドメインを単体で取得するということです。
もちろん単体でドメインだけを取得してもIPアドレスがなければ有効になりませんので、別でサーバーを用意する必要があります。
その上で取得したドメインとDNSサーバーとを紐付ける「ネームサーバー申請」を行います。
また前述の通りドメインは1年ごとに更新が必要なので、自動更新の設定などをしていなければ、その都度更新しましょう。
レンタルサーバー会社で取得する
独自ドメインを取得する場合、特別な理由がない限りレンタルサーバー会社で取得するのが圧倒的におすすめです。
サーバー契約の手続きの中でサクッと取得でき、設定も簡単な場合がほとんどです。
なによりドメイン代が無料ですからね。
その分サーバー利用料に上乗せしているかというと、そんなこともありません。
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まとめ|独自ドメインは財産になる
ここまでドメインについてみっちり解説してきましたが、ドメインはインターネット上に築く自分の財産になります。
たとえば長年地域に根付いて回りからの信頼を築いてきた人が、全く知らない場所に移ると0からのスタートになりますよね。
ドメインもそれに似ています。
頑張って評価を積み上げてきたサイトのドメインを突然新しいものに変えると、サイトの評価は0からのスタートになります。
もちろん中身のコンテンツが変わっていなければ、評価は後から追いついてくるかもしれませんが、相当の時間を要してしまうこともあるでしょう。
これから長く自分のメディアを運営し、評価を積み上げていこうというのであれば、永続的に使える独自ドメインの利用をおすすめします。
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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