【SEO】Google「E-E-A-T」(旧Google「E-A-T」)とは?
おゆきさん!
「E-E-A-T」がGoogleのコンテンツ評価に関係していると聞きました。
そもそもE-E-A-Tって何ですか?
「E-A-T」と書かれていることもあるけど同じですか?
E-E-A-Tとは、Googleが定めるWebサイトやコンテンツの評価基準です。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
の4項目から成り、それぞれの頭文字を取ってE-E-A-Tと名付けられています。
ちなみに元は「E-A-T」の3項目でしたが、「経験」のEが新たに加えられました。
E-E-A-Tは検索順位に直接の影響はないとされてはいるものの、実際に検索上位に君臨するサイト達は高水準でまとまっている傾向が強いです。
特に、「YMYL」のトピックを扱うコンテンツの評価においてはE-E-A-Tが重要度されます。
今回はそんなE-E-A-Tについて、概要や、Webサイトの運営において重要である理由、YMYLとの関係性や、E-E-A-Tを高める方法などをみっちり解説していきます。
E-E-A-Tを高めることでサイト内のコンテンツのSEOのベースアップが見込めるので、是非最後まで読んでみてください。
E-E-A-Tとは?
E-E-A-Tとは、Googleの「検索品質評価ガイドライン」で定義されてるウェブサイトの評価基準です。
「Google検索セントラル」でも言及されています。
有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
E-E-A-Tは下記4つの項目から構成されており、それぞれの頭文字を取って「E-E-A-T」と名付けられています。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
元々は「専門性」「権威性」「信頼性」の3項目で「E-A-T」とされていましたが、2022年12月15日のガイドライン更新時に、新たに「経験」が加えられ「E-E-A-T」という評価基準になりました。
このE-E-A-Tについて、Googleの「検索品質評価ガイドライン」で下記のように定義されてます。
3.4 経験、専門知識、権威、信頼(E-E-A-T)
経験、専門知識、権威、信頼 (E-E-A-T) はすべて、PQ 評価における重要な考慮事項です。E-E-A-T ファミリーの中心にある最も重要なメンバーは信頼です。信頼: ページがどの程度正確で、誠実で、安全で、信頼できるかを検討します。
必要な信頼の種類と量はページによって異なります。たとえば、次のようになります。
- オンライン ストアには、安全なオンライン支払いシステムと信頼できるカスタマー サービスが必要です。
- 製品レビューは誠実で、他の人が情報に基づいた購入決定を下せるように書かれている必要があります (製品を販売するためだけに書かれているのではなく)。
- 明確な YMYL トピックに関する情報ページは、人々や社会に害を及ぼさないように正確でなければなりません。
- YMYL 以外のトピックに関するソーシャル メディアの投稿には、投稿の目的が視聴者を楽しませることであり、投稿の内容が害を及ぼすリスクがない場合など、高いレベルの信頼は必要ありません。
経験、専門知識、権威は、信頼の評価をサポートできる重要な概念です。
引用:General Guidelines
また、「Google検索セントラル」では下記のように記載されています。
E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて
Googleの自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわちE-E-A-Tの面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。
引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
E-E-A-Tの各項目について
前述の通りE-E-A-Tは下記4つの項目から成り立っています。
各項目くわしく見てまいりましょう。
経験(Experience)
E-E-A-Tにおける「経験(Experience)」とは、コンテンツ作成者が持っているトピックに関する実体験や人生経験の量です。
たとえば、「自動車の整備」に関するコンテンツを作成するとして、作成者が実務経験1ヶ月の人と、実務経験10年の人とでは、明らかに情報の信用度が違ってきますよね。
仮に内容が全く同じであっても、閲覧者からすれば感覚的に優劣がついてしまうでしょう。
また、コンテンツの中に具体的な経験談を盛り込むことがコンテンツの評価の向上に有効とされていますので、それらを記載するためには自ずと経験の量が必要となります。
このような概念が、E-E-A-Tの「経験」の要素です。
専門性(Expertise)
E-E-A-Tにおける「専門性(Expertise)」とは、コンテンツ作成者が持っているトピックに関する知識や技術の量です。
たとえば「自動車のタイヤの交換方法」というコンテンツの場合、誰にでも共通する1つの方法を紹介しているコンテンツと、ケースバイケースで最適な方法をいくつか紹介しているコンテンツとでは、どちらが専門的であるかは一目瞭然ですよね。
経験と通ずる部分もありますが、たとえば「パーツを上手くはめ込むコツ」など、精通している人ならではの情報を加えることで専門性に磨きがかかります。
このような概念が、E-E-A-Tの「専門性」の要素です。
権威性(Authoritativeness)
E-E-A-Tにおける「権威性(Authoritativeness)とは、コンテンツ制作者やWebサイトが持つトピックの有益な情報源としての認知度です。
たとえば、「自動車の修理」に関するコンテンツで、開業して間もない町の修理屋さんが作成したものと、自動車修理に関する社団法人の会長を務めた人が作成したものとでは、コンテンツの価値の感じ方が変わってくるかと思います。
コンテンツに「箔をつける」役割を担っているのが権威性といえるでしょう。
このような概念が、E-E-A-Tの「権威性」の要素です。
信頼性(Trustworthiness)
E-E-A-Tにおける「信頼性(Trustworthiness)」とは、コンテンツの正確性、誠実性、安全性、信頼性の度合です。
コンテンツ内の情報の正確性、コンテンツの目的や内容の誠実性に加え、サイトの運営期間やセキュリティ面の高さといった要件で構成されます。
また、E-E-A-Tの4つの要素の中でも。最もが重要だと考えられています。
「Google検索セントラル」で下記のように言及されています。
中でも、信頼性は最も重要なものです。その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。たとえば、優れたエクスペリエンスを基盤としてユーザーの役に立つコンテンツもあれば、専門性の高い内容でユーザーの役に立つコンテンツもあります。
引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
このような概念が、E-E-A-Tの「信頼性」の要素です。
E-E-A-Tが重要な理由
Webサイトやブログの運営においてE-E-A-Tは重視すべき要素の1つです。
なぜなら、E-E-A-Tを高めることで間接的にSEOへの好影響が期待できるからです。
以下「Google検索セントラル」からの引用です。
E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。
引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers
つまり、E-E-A-T自体には検索順位への影響はないものの、E-E-A-Tを高める要素の組み合わせが結果的にコンテンツの質の向上につながり、SEOに有効であると解釈できます。
このように、間接的にSEOに好影響を与えることから、Webサイトやブログ運営においてE-E-A-Tが重要とされています。
E-E-A-TとYMYLの関係性
「YMYL」と呼ばれる領域のトピックを扱う場合、コンテンツのSEO評価においてはE-E-A-Tが特に重要視されます。
YMYLとは、「Your Money or Your Life」の頭文字をとった略語で、Googleが重要なコンテンツとして評価を厳格化しているトピックの総称です。
代表的なところで言えば、医療、法律、政治、金融などのジャンルが挙げられます。
Googleのシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します。Googleはこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略してYMYLと呼びます。
引用:Google Search Central|有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成
YMYLの記事で誤りがあると、読者の健康や財産に重大な損害を与える可能性があります。
医療系のトピックはその最たる例で、誤った情報を流すことで健康状態の悪化や、生命にすら関わる可能性があるため、コンテンツ作成者および情報源の信頼性はとても入念にチェックされます。
また、誤情報かどうかに関わらず、暴力行為の助長などの社会への悪影響に繋がるようなトピックについてもYMYLとして規制されます。
E-E-A-Tの各要素を高める方法(E-E-A-T対策)
ここからは、E-E-A-Tの各要素を高める方法について見ていきます。
経験(Experience)を高める方法
E-E-A-Tの「経験」を高める方法としては下記2点が挙げられます。
- 実務経験などの体験談を盛り込む
- 利用者の声を掲載する
それぞれ見ていきましょう。
実務経験などの体験談を盛り込む
コンテンツに、具体例として実際に自分が経験したエピソードなどを盛り込むことで「経験」を高められます。
これらが高度な実務経験である場合、「専門性」「権威性」においても有効です。
そもそも、ジャンル選定の段階で豊富な経験がある領域を選んでおくと、この点においてはかなりの強みになるでしょう。
利用者の声を掲載する
「経験」の要素を高めるにあたって、コンテンツ作成者の経験だけでなく、ユーザーの経験を盛り込むことも効果的です。
たとえば、商品やサービスを紹介する場合に、実際に利用したユーザーの声を掲載するといった方法です。
SNSやコメントなどから意見・感想を集めたり、実際にユーザーにインタビューしてみるのも良いでしょう。
記事に独自性が生まれる点でもメリットがあります。
専門性(Expertise)を高める方法
E-E-A-Tの「専門性」を高める方法としては下記2点が挙げられます。
- サイトを1つのジャンルに特化させる
- 内部リンクを活用して相互補完
それぞれ見ていきましょう。
サイトを1つのジャンルに特化させる
専門性は、1つのジャンルについて、より深く、より具体的に、より細かい部分までコンテンツを取り揃えることで磨かれます。
つまりそれだけコンテンツ数が必要になります。
たとえば同じ10記事でも、幅広いジャンルのトピックを集めた場合と、同じジャンルのトピックを集めた場合とでは、サイト全体で形成される専門性が大きく変わってきます。
そのため効率よく専門性を高めるためにはジャンルを1つに絞ることが有効です。
内部リンクを活用して相互補完
内部リンクでページ同士の関連するトピックを補い合うことも「専門性」を高める有効な手段です。
1つのジャンルを理解するには、細分化して知っておくべき情報があるはずです。
たとえば、「株式投資」について深く理解するためには、証券市場の仕組みや取引の仕方、企業の決算書やチャートの見方など、幅広い知識を網羅する必要があるります。
これらはとても1つのコンテンツ内で収められるものではありません。
そこで関連するコンテンツ同士を内部リンクで結びつけておくことで、相互補完の関係性が成り立ち、コンテンツごとの専門性にも磨きをかけてくれるというわけです。
権威性(Authoritativeness)を高める方法
E-E-A-Tの「権威性」を高める方法としては下記2点が挙げられます。
- SNSと連携させる
- 良質な被リンクを獲得する
それぞれ見ていきましょう。
SNSと連携させる
自サイトSNSとの連携で権威性の向上が期待できます。
すでに沢山のフォロワーがいるのであれば言うことなしですが、そうでなくても、Webサイトで扱っているジャンルと関連する情報を定期的に発信することで、相互に高め合っていくことができます。
ユーザーのSNSでシェアされたり、他のメディアで自サイトについて言及されること(サイテーション)も有効ですので、シェアボタンの設置もおすすめです。
良質な被リンクを獲得する
良質な被リンクの獲得も権威性の向上に有効です。
被リンクとは、外部サイトに掲載された、自サイト内のページへのリンクです。
Googleは被リンクを「投票」と解釈し、良質な情報源であることの指標としています。
特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。
引用:Google|Google が掲げる10の事実
注意したいのは、Googleの評価で重視されているのは被リンクの獲得数ではなく、質の方であるということです。
むしろ自作自演や被リンクの売買で数だけを増やそうとするのは、スパム行為にあたり逆効果です。
大手企業や公的機関など社会的信用度の高いサイトからの被リンクや、関連サイトからの情報源として掲載される被リンクが理想的です。
信頼性(Trustworthiness)を高める方法
E-E-A-Tの「信頼性」を高める方法としては下記5点が挙げられます。
- 正確・誠実・安全なコンテンツ作成を心掛ける
- 出典を明記する
- サイトのSSL化で安全性を確保する
- 運営者情報を詳細に記載する
- Googleビジネスプロフィールを利用する
それぞれ見ていきましょう。
正確・誠実・安全なコンテンツ作成を心掛ける
E-E-A-Tの中でも特に重要な「信頼性」を高めるには、ユーザーに対して、正確な情報を、誠実な目的・手段で、安全に届けるという基本行動に忠実であることが一番です。
適当なWebページから引っ張ってきた情報に、自身の収益のための広告を過度に貼り、セキュリティーも脆弱、といったサイトに信頼性が生まれるわけはないですよね。
基本的なところではありますが、コンテンツ作成における運営者の姿勢が、最もE-E-A-Tの信頼性に反映されるところだといえます。
出典を明記する
情報の出典を明記することも「信頼性」の向上に繋がります。
そもそも引用など外部の情報を参考として扱う場合には、その情報の出元である出典の明記は義務です。
文言の全てを引用する場合だけでなく、コンテンツ制作にあたって参考とした情報なども出典として明記しておくと、コンテンツの信頼性の向上が期待できます。
ただし、出典が信頼できるものであることが大前提ですので、出典自体の信頼性を自身で必ず確認しましょう。
サイトのSSL化で安全性を確保する
サイトのSSL化は信頼性という評価を受ける大前提として済ませておきましょう。
SSLとは、Webサイトとそれを閲覧するユーザーの通信を暗号化する仕組みです。
僕はWebサイトを開設したら真っ先にSSL化をすすめています。
SSLを導入しないと、個人情報やクレジットカード番号などの重要なデータの流出のリスクにさらされます。
GoogleもSSLを重視しており、SSLを導入していないサイトにGoogle Chromeでアクセスすると「保護されていない通信」という警告が表示されます。
つまり、WebサイトをSSL化させておかないと信頼性という評価の土俵に立つことすら出来ません。
運営者情報を詳細に記載する
運営者のプロフィールなどの情報を充実させることも信頼性向上に有効とされています。
Webサイトで発信している情報について、責任の所在を明確にしておけば信頼に繋がります。
これまでの経歴をはじめ、受賞歴や表彰歴、メディア出演歴など、客観性のある功績があれば積極的に掲載しましょう。
また法人で運営しているのであれば、住所や連絡先も記載しておくとなお良しです。
Googleビジネスプロフィールを利用する
運営者情報の記載と関連しますが、「Googleビジネスプロフィール」に登録してビジネス情報を常に正確なものに保っておくことも信頼性を形成する要因の1つとなります。
Googleビジネスプロフィールは、Google Mapなどに表示されるビジネス情報を管理するための無料サービスです。
Google ビジネス プロフィール – Google にビジネスを掲載
たとえば「渋谷 PC修理」と検索すると、下の画像のように関連するお店が表示されます。
店名のところをクリックするとさらに詳しいビジネスプロフィールを見ることが出来ます。
このようなGoogleに掲載されるビジネス情報は、通常はネット上で収集されたものから自動生成されます。
しかし、自動生成された情報が必ずしも正しいとは限りません。
その点、Googleビジネスプロフィールに登録しておけば自社情報を任意に編集できるため、常に正確かつ最新のプロフィールの掲載ができます。
このようにビジネスプロフィールを常に正確な情報にしておくことで、サイトへの信頼性の向上も期待できます。
また、実店舗がある場合にはGoogle Map経由の集客強化も期待できます。
まとめ|E-E-A-Tを考慮して、サイトの品質を高めよう
今回は、E-E-A-Tについての概要や、Webサイトの運営において重要である理由、YMYLとの関係性や、E-E-A-Tを高める方法などを解説しました。
E-E-A-Tを高めていくにはコンテンツの量も必要になるため期間を要しますが、すでに自身に知見や実務経験があったり、客観性のある評価を得ているという場合には、大きなアドバンテージとなるでしょう。
これからブログやWebサイトの運営を始めるという方は、ジャンル選定の段階からE-E-A-Tの育みやすさも意識しておくというのもおすすめです。
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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